あそこまで昇ったら

前編


 




    


    「変わった感じって・・・・・

     遊園地のことだったの?」


    「そうだよ。いつも同じところじゃ飽きるからね。

     それに、こんな所に遊園地があるなんて知らなかったでしょう。」


    「知らなかったけど・・・・・まぁ・・・・・いいわ。

     さっさと中に入りましょう。」



    中に入ってから気づいたのだけど。

    この遊園地は、休日なのにがらがらで

    こんなので経営が大丈夫なのかな?と思わせたけど、

    遊ぶほうには当然文句なんかなく、

    アトラクションの1日フリーパス券を買って早速遊ぶことにした。


    「ねぇ、シンジ!あれに乗ろう!」


    アスカが最初に指差したのは、恐ろしいほどの高低差に、

    見るだけで酔いそうなカーブが連なる、ジェットコースターだった。


    「さ、最初からアレ?」


    「最初だからこそアレよ。」


    アスカ論理に押し切られて、僕はそのまま連れて行かれた。

    当然、ほとんど待ち時間なしでアレに乗り込むことになる。

    覚悟を決める暇もなくね。


    「すっごいドキドキするね。」


    と言うアスカの声を横で聞きながら、

    僕はキリキリと痛む胃と戦っていた。

    ゆっくり・・・ゆっくりと昇っていくと、最前列に座った僕たちの目の前に、

    ・・・・・・見るんじゃなかった・・・・・・


    「きゃー!すごーい!」


    隣ではしゃいでるアスカの声が遠くなってきたと思った瞬間。


    「・・・・・!!!」


    叫ぶ事さえできず、一気に落とされた。



    「うぇー・・・・・。」


    「あれぐらいのことで、情けないわねぇー。」


    そんなことを言いながらも、アスカは楽しそうで

    やっぱり遊園地でよかったかなぁ。と思えてくる。


    「もう。こういう物は、連続で乗って意味があるものなんだから。

     さぁ!次にいくわよ。」


    「・・・・・・」



    前言撤回。

    あの後、垂直落下型のアレ3回、さらに別のジェットコースター系を5回。

    当然、連続で乗せられ限界を間近に感じた僕は、

    必死のお願いで穏やかなアトラクションを頼んだ。


    「しょうがないわね。」


    そう言って許しを得た場所は、お化け屋敷だった。


    「・・・・・ぜっんぜん怖くないわね。」


    「でも、まぁ。こんなもんじゃないかなぁ?」


    入ったばかりでお化けには失礼だけど、

    実際それほど怖そうには見えない。


    「でもお化けが出てきたら、シンジがアタシのことを守ってよね。」


    「その必要は絶対にないから、安心しても大丈夫だよ。」


    「ねぇ。どうしてよ?」


    「アスカの強さと、その雰囲気に呑まれてお化けが逃げ出すから・・・・・」


    「・・・・・失礼ね。」


    アスカは僕の右手を取ると、ギュッと力いっぱい握り締めた。


    「い、いたい!痛い、痛いってアスカ!」


    「あたしはとってもか弱い女の子よね?シンジ。」


    「は、はい!とってもか弱い女の子です!」


    「シンジが守ってくれるよね?」


    「守ります!喜んで守ります!」


    フッ。とアスカの手の力が緩んだ。


    「ひ、ひどいよアスカ・・・・・」


    「レディに対する暴言。当然の報いよ。」


    「いや。レディはこんなことをしないんじゃ・・・・・」


    「なぁに?何か言ったの?」


    まだ握られたままのアスカの左手と、

    そして穏やかな言葉とは裏腹に、顔の筋肉のみで作られた微笑に。


    「い、いえ。なんでもないよ・・・・・」


    僕は恐怖した・・・・・



    そのまま僕達は奥に進んだ。

    ここに来るまでに、いくつか仕掛けがあったけど

    どれも子供だましで怖くなかった。

    これで本当にお化け屋敷なのかと思いながらも、気になって仕方がないものがあった。


    「あの・・・・・アスカ?もうそろそろ手を離してくれても、

     いいんじゃないのかな?」


    「何で?守ってくれるんでしょ?」


    「それはそうだけど・・・・・怖くないから・・・・・」


    「そんなの関係ないでしょ。約束は約束よ。

     ・・・・・それとも、アタシと手をつないでるのはそんなに嫌なの?」


    「そ、そんなことありません。・・・・・光栄です。」


    右手に感じるアスカの手の暖かさ。

    そのおかげでお化けの怖さなんか感じる暇もなかった。


    「あれ、もう終わり?大したことなかったわね。」


    『この先 出口』というう看板を見つけて、アスカががっかりしたように言う。


    「そうだね。」


    そのまま出口まで歩いて行ったら、

    日は傾いていて、すでに夕方になっていた。




 


 



    あとがき


    ようやく・・・・・・・テストが終わったーーーーーー!!!

    テスト1週間前になったら親にパソコンの使用を禁止するという、
    凶悪な制限(※1)をされてしまい何も書けなかったんですよね・・・・・
    書きたいのに書けない・・・・・つらかった・・・・・

    まぁ・・・こんな私事はどうでもいいとして。

    これ誰の作品なんでしょうか?
    以前までの作品とすごい違うんですよね〜〜。
    しかも自分の技術力が足らず本当に書きたかった場所とか雰囲気とはぜんぜん違うし。
    行ったことが無いのに遊園地の話にして。行き詰まり、人の作品を参考(※2)にするし。
    前編・後編に分けなきゃだめになるし・・・・・

    もうすべてがダメダメですね。

    一応、後編はこの前の作品と同じ感じになる予定。(予定は未定とも言う・・・・・
    テストの結果がよければ後編もすぐ書き終えれると思うので。
    次もよろしくお願いします。


(※1)の説明:成績があまりにも下がったため。

(※2)の説明:ケイさまの名作『ASUKA』Cパート参照。

       


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<アスカ>雅様から、デートの続きをいただいたわ!
<某管理人>よっしゃ絶叫マシンや。
<アスカ>アンタ、自分は乗れないんじゃなかったっけ!
<某管理人>あ、いや…その…ちょっち苦手かなぁって。
<アスカ>乗れないもんだから、書けないんでしょ。
<某管理人>あ、いや…その…それだけは勘弁してくだせぇ。.

 雅様8作目。デートよ、デート。私とシンジのデートなのよ!
 嬉しいったらありゃしないわ!前後編と言わずに、もっと書いて欲しいわ!

 雅様、素晴らしい作品をありがとうございました!
  

 

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