あそこまで昇ったら

後編    アスカ ver.


 







    休日の遊園地は、

    こんなにも早く夕暮れをつれてきてしまう。

    あれほど  私たちを  ドキドキさせて、

    帰りの時間を、忘れさせる。

    最後に乗った観覧車は、

    静かに  私たちを  空へと運んでくれる。

    シンジのまねをして外を見てみたら、

    ゴンドラは恋人同士ばかり。


    しっかりしてよ。

    約束してからずっと、

    心に決めてきてたのに。

    勢いで手をつなぐのが、

    せいいっぱいなんて・・・・・


    「そんなに高い?」


    「確かに下を見ると怖いね。」


    「本当にキレイよね。」


    今の私には、

    何の意味もない、

    言葉しか出てこない。


    この前の買い物のときの、

    帰りの電車。

    言うことのできない気持ちを、

    どんな言葉にすれば伝えられるかを、

    考えてたのを思い出す。

    その時のことを思い出していたら

    もうすぐゴンドラは、一番高い場所。

    景色をふたり占めできるのも、

    ほんの少しの間だけ。


    私はシンジに呼ばれて、

    シンジの方に振り返った。

    私のことをずっと見てくれている、

    その嬉しさで震えている。

    私の頬にあててくれた手のひらの、

    暖かさに目を瞑っていく。

    目を閉じた私の唇に、

    優しく、キスをしてくれた。


    「アスカ。君が好きだよ。」


    「本当に好きだよ。」


    そのシンジの、

    気持ちにこたえられるぐらいの・・・・・

    ううん・・・・・それ以上の気持ちを唇に込めて・・・・・


    「ずっと・・・・・ずっと一緒に生きようね・・・・・」




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    あとがき


    何とか続きを書き終えました、雅です。

    なんとなく忙しくなってきてしまい、
    前回の投稿からだいぶ遅くなってしまいました。

    次の作品は

    恋人とこんな感じだといいなぁ・・・・・

    ってのを書く予定ですがちょっと遅くなるかもです。
    それでは。次もよろしくお願いします。


 作者の雅様に感想メールをどうぞ  メールはこちら

<アスカ>雅様から、キスのお話の私のバージョンをいただいたわ!
<某管理人>そりゃ、観覧車の中で好きな人と二人っきり。
<アスカ>何よ。文句あんの?
<某管理人>とんでもない。ただ、うらやましいなぁ、と思うただけで。
<アスカ>そうよ。いいでしょ!
<某管理人>あかんわ、でれでれや。幸せいっぱいって感じやな。

 雅様10作目。よぉしっ!
 アスカver.よ、今回は!
 私って不器用だから、本心が中々伝わらないのよね。
 
でも、シンジならちゃんと受け取ってくれるんだもん。いいでしょ。私、幸せ!

 雅様、素晴らしい作品をありがとうございました!
  

 

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