(その壱)

 


(その弐)

 

 

夜光虫

 角川文庫・初版 昭和50年8月30日 解説:大坪直行

  夜光虫       本文241P
  

 戦前の名長編。
 昭和11年、両国の川開きの日に、隅田川に船を浮かべて遊んでいたレコード歌手の諏訪鮎子は、捕縄のまま警察から逃げてきた美少年を保護する。その美少年の肩には、世にも恐ろしい人面瘡があったのだ。
 横溝正史の戦前の代表作のひとつ。『鬼火』や『真珠郎』よりも活劇と伝奇色を濃くした作品です。美少年&美少女の主人公よりも、報われない恋を貫こうとする鮎子に心奪われるのは時代のせいだろうか?

 

 表紙は2バージョン有ります。

(その壱)

  時計の文字盤と、何かありそうな(もちろんあるんですが)娘さんがシャドウの具合もとてもいいんですが、主人公が藤田まことになってます……!それは冗談ですが、少しダークな雰囲気の表紙絵に仕上がってます。

 

(その弐)

 今度はかなりの美声年に仕上がってます。ところが美しき娘さんのかわりに人面瘡が入りました。美人好きな私としては、その場所に<その壱>の娘さんが入っていたら、この表紙が一気にベストテン入りするところだったのですが。

 

 

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