(その壱)


(その弐)

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幽霊座

 角川文庫・初版 昭和48年9月30日 解説:大坪直行

  幽霊座 本文107P
  鴉 本文62P
  トランプ台上の首 本文129P

 角川文庫での金田一耕助もの初の中短編集。
 戦前に発生した稲妻座での歌舞伎俳優失踪事件。金田一耕助はその謎を解くことが出来ず、17年が過ぎた。そしてまた、幽霊座と陰口をたたかれるようになった稲妻座で事件が起こった。今度は殺人事件だった。
 戦前の事件と合わせて二つの謎を解く、上記の『幽霊座』。岡山ものの『鴉』。そして冒頭部が妙に人気があり、かつ角川ホラー文庫にも表題作として採用された『トランプ台上の首』のバラエティに富んだ3作が掲載されています。

 表紙は2バージョン有ります。

(その壱)

 まさに70年代サイケです。何故かひょっとこの面は『幽霊座』ではなく『トランプ台上の首』の飯田屋こと宇野宇之助君を想像してしまいます。だから角川ホラー文庫の『トランプ…』の扉絵に採用されたのかな?いやいや、もちろんそれは邪推というモノで、これは面の下に隠された……(以下ネタバレにつき自粛。読んだらわかります)。

 

(その弐)

 これは怖い絵です。まず黒子の眼!これは怖い。本当に怖い。どんな角度でこの表紙絵を見ても目が合ってしまうのです。一度試してみて下さい。本当に怖いですよ。そして、黒子の影のつき方とお尻の下に敷かれた右足の裏。さらに丸い背中と、見事に計算された構図です。

 

 

 

 

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