SWEET TIME もしくは すうぃーと たいむ

                            

 

ふじさん

 






みーん。 

       みーん。



窓の外からは、盛大に蝉の声が聞こえてくる。

夏特有の空気が、部屋の隅々まで行き渡り、じっとしていても汗がにじみ出てくる。

そんな、平凡な夏の日。

「あーつーいー!」

隣の家の窓から声をかけてくるのは、幼なじみの女の子。

「僕に言ったってしょうがないだろ」

ぶーぶー。

可愛い唇を尖らせての、ブーイング。

「それが、かーいい彼女に言うセリフ?」

手すりに腕をのせ、その上に頭をのっけて、首をちょっとかしげて聞いてくる。

「そういうこと、自分で言うかな」

そう言う僕のセリフに、今度は可愛い唇から舌を出して、あっかんべー。














『あーつーいー』

バカシンジめー。

わかってるの?窓を閉めてクーラーつけたら涼しいんだよ?

でも、でも、そしたらさ?シンジの顔が見られないでしょ?

『僕に言ったってしょうがないだろ』

もう…。ホントにわかってるの?

ぶーぶー。

『それが、かーいい彼女に言うセリフ?』

小学校から、ずっと一緒のクラスだったアタシ達。

でも、中学校に入学したときのクラス分けで、アタシ達は初めて別々のクラスになった。

心配していたことが本当に起こってしまった。

不安と孤独。なによりもシンジが隣から居なくなってしまう事への焦燥感。

そんな入学式の帰りに、シンジは告白してくれた。

『僕は、アスカのことが好き…だよ?』

どんなにかっこの良いセリフより、アタシには嬉しかった。

入学式の日。家の前で真っ赤な顔で写真に収まるアタシとシンジ。

色んな意味で、新しいことが始まった記念日。

今でもベットの横に飾ってある。

『そういうこと、自分で言うかな』

まったく人の気持ちも知らないで!

べー!っだ。
















「ふぁ〜あ」

大きなあくび。

昨日、夜遅くまでゲームやってたせいかな。

「もう!どうせ昨日も遅くまでゲームしてたんでしょ!?」

母さんみたいな事言わないでよ。

「し、、してないったら」

昨日はちょっと暑かったから、よく眠れなかっただけだよ。

そう言う僕の言い訳も、アスカには、ぜーんぶお見通しなんだろうけどね。

こんなふうに、何気なくアスカと話しているだけで、僕はすごく幸せな気分になる。

わかってる?アスカ。

昔とは、少しだけ変った二人の関係。

クラス分けの発表を見たときの、アスカの顔は忘れられない。

春休み、どうせ一緒のクラスになるんでしょ!と強がっていたアスカ。

アスカが本当は寂しがり屋で、臆病なことを僕はよく知っている。

子供の頃。と言っても、今もまだまだ子供なんだけど――。

髪の色。目の色。肌の色で仲間はずれにされていた、あの時。

あれから強くなったアスカだけど、別々のクラスになるのは、やっぱり怖かったみたいだ。

『僕は、アスカのことが好き…だよ?』

告白。そんなつもりで言ったんじゃなかった。

確かに、アスカのことは大好きだったけど、付き合うとか告白するとか

正直、僕にはまだ、よくわかっていなかったんだ。

クラスが別々だとわかったときの、一瞬だけ揺れたアスカの瞳を思い出して。

いつでも、僕はアスカの味方だよ?

ただ、そう伝えたかっただけだったんだ。

真っ赤になってぽろぽろと泣くアスカを見たときに。

僕は初めて恋というものを知ったのかもしれない。
















『ふぁ〜あ』

大きな、大きなあくび。

こんな仕草にも、ドキッとしちゃうのはアタシだけ?

ううん。アタシだけであって欲しい。

でも、彼女の前であくびするなんて失礼!

『もう!どうせ昨日も遅くまでゲームしてたんでしょ!?』

自分だけ、ドキドキしてるみたいで、ふこうへい!

『し、、してないったら』

ダメ。顔がゆるんできちゃう。

シンジが告白してくれた、あの日。

クラスの発表があった、あの時。

アタシの内心の動揺を、シンジはきっと誤解してた。

確かに、知り合いのいないクラスに行くのは怖かった。

でも、アタシが本当に怖かったのは、シンジと別々のクラスになってしまったこと。

似ているようで、ちょっと違う。

知り合いのいないクラスになってしまうことと、シンジと別々のクラスになってしまう。と言うこと。

不器用なシンジの気持ちに、思わず泣いてしまった、あの日。

がんばって、1年間は我慢した。

2年生になるときに、中学で最初で最後のクラス変えがあるから。

発表の前日、眠れぬ夜を過ごした。そんな気持ちを、ちゃんとわかってる?

一緒のクラスになれた日に、アタシ達は初めてキスをした。

その日の夜も、ドキドキして眠れなかったのは、絶対内緒だけど。







「宿題、ちゃんとやってる?」

また、母さんみたいな事を言い出す。

「やってるよ。アスカだって知ってるでしょ」

宿題するときも一緒なんだから、どこまで進んでるかなんて知ってるくせに。

なんで、こんな事聞くのさ。

「アタシと一緒じゃないときもやりなさいよ」

「一緒じゃないときって、殆ど毎日一緒じゃないか」

プールに行くのも一緒。

遊園地に行くのも一緒。

夏祭りに行くのも一緒。

宿題をするのも一緒。

果ては、家族旅行まで一緒。

「ばーか」

なんで、そこでバカが出てくるかな。

「自由研究まで一緒には、やってあげないからねー」

「わかってるよ。ちぇ」

「何やるか決めたの?」

「きめてない。アスカは何するの?」

「ないしょ♪」

なんだよ、それ。

可愛く言えば良いと思ってさ。

わかってるよ。アスカが本当は何が言いたいのかさ。

一緒の高校に行くんだって言う約束。

忘れてないよ。

「あっついなー」

これ以上、アスカのペースにもっていかれないように、ちょっとだけ話を変える。

わざとらしく、そう言う僕を、アスカはおかしそうに見ていた。

「アツイワネー」

ニコニコしながら言うアスカは、全然暑そうには見えない。

僕はと言うと、少し伸びてきた髪が前髪にくっついてる。

よく見ると、アスカもほんのり汗をかいていて、髪の毛が首筋とかに張り付いてる。

なんだか見てはイケナイモノを見てしまった気分。

「そろそろ、髪切ろっかな」

ちょっとどもりながら、わざとらしく髪を気にして言ってみる。

「アタシが切ってあげよーか?」

「やだよ。また変にするもん」

前、アスカに切って貰ったときは、すごく大変だった。

アスカの指が、やさしく髪やら首筋を触るし。

良い匂いやら、やーらかい腕やら…。

「いーじゃん。ケチ」

「ケチじゃないよ。ケチじゃ。アスカがいけないんだろ。どうやったら、あんな変な髪型になるのさ」

「初めてだったんだからしょうがないでしょー。今回は上手くやるから。ね?」

「やだったら」

「えー。彼女にそういうこと言うかなー。フツー」

「彼女とか関係ないじゃないか」

「いいもん。いいもーん。あーあ。アタシも髪、カットしに行こうかなー」

「行けばいいじゃんか」

どうせたいして切らないのに、なんで高いお金出して髪を切るんだろ。

僕の適当な答えが気に入らなかったのか、アスカは。

「むー!じゃー思い切ってショートにしちゃおっかな!」

なんで僕に聞くのさ。

心の中でため息をしつつ、ショートカットのアスカを想像して、ちょっとだけ、どきっとした。

僕がアスカの髪の毛を褒めてから、髪を伸ばし始めたアスカ。

のびすぎないように、一定の長さで切ってはいるけど

やわらかくて、それでいてサラサラな髪の毛は僕だけの物。

そんな、僕の独占欲をわかってて言ってるんだ。

「わかったよ。ワカリマシタ」

結局、アスカには勝てないんだ。

「よしよし!じゃ、ウチのリビングで切るからね」

そう言うとアスカは、元気に一階へと駆け下りていった。


















『こんにちはー』

相変わらず、のほほ〜んとした挨拶。

ダイニングに置いてあるチェアを窓際に持ってくる。

下には新聞紙を引いて、タオルとハサミとクシを用意して準備はオッケー。

あっ、あと霧吹きも。

「こんにちはー」

「アスカ美容室江ようこそ」

アタシはサッとお辞儀をする。

「変なのー」

「デリカシーのない奴。シンジ専用なのに」

「はいはい。お手柔らかにね」

やる気のなさそーな返事。

もー!また変な髪型にしてやろーかしら。

「あら、いらっしゃいシンジ君」

「おじゃまします」

「また、アスカに髪の毛切られるの?」

「はい」

そう言いながら、アタシを変な目で見る二人。

ちょっと、その目は何?

大体、切られるってどういう意味よ。

切ってもらう。が正解でしょ。

シンジもママに鼻の下のばしちゃって!だらしないんだから!

「マーマー!」

アタシはシンジの手を強引に引っ張って、椅子に座らせる。

ママはクスクスと笑いながら、台所へと歩いていった。

「シンジもシンジよ。でれでれしちゃってさ」

「デレデレなんかしてないってば」

平気でこういう事言うんだから、乙女心のわからない奴!

カラン、カラン。

「はい。シンジ君」

そう言うと、ママは台所から持ってきた、麦茶の入ったコップをシンジに渡した。

「ありがとうございます」

ママはシンジの返事にニコニコしながら、アタシにも麦茶をくれる。

「あんまりシンジ君をイジメちゃだめよ。逃げられちゃうわよ?」

「ママ!?」

「あらあら、怒られちゃったわ。邪魔しないように、お買い物行ってくるわね」

じゃーねー、シンジ君。

と呑気なことを良いながら、ママは嬉しそうに出掛けていった。

いつまでもママが出掛けていった方をニコニコと(アタシにはニヤニヤに思えたんだけど)

見ていたシンジの頭をぺしっと叩く。

「イタッ」

「ほら、やるわよ!」

何がそんなに嬉しいのか、さっきまで嫌々だったはずのシンジは、子犬のように

きっと、シッポがついてたらパタパタとしているような

そんな無垢の笑顔をアタシに向ける。

首にタオルを巻いて、新聞紙を身体を覆うようにして、セロハンテープでとめる。

指先でサラサラの髪の毛の感触を少しの間だけ楽しむ。

耳にかかった毛をかきあげてみたりもする。

ヤバイワ。すごく気持ちいい。

誤魔化すように、コホンッと一つ咳をしてから、アタシは髪の毛を切り始めた。
























チョキ、チョキ、チョキ。

アスカが悩みながらも大胆に、僕の髪の毛を切っていく。

それにしても、さっきのはやばかった。

アスカの指がやさしく僕の髪の毛を掻き上げてきたり、耳をいじってきたりしてきたときは

頭がパンクしてしまいそうだった。

ふ〜ん♪

  ふんふんふ〜ん♪

はやりの女性歌手のポップスを口ずさみながら、アスカは僕の頭をなで回す。

くるくると僕の周りを回りながら、それでも前回よりは慎重に。

今度は前髪だ。

クシで慎重に前髪をそろえながら、少しずつ短くしていく。

アスカは夢中になっているようだけど、僕の横から滑り込ませるように身体を入れてくるから

目の前には、アスカの胸やら二の腕がすごく近くで揺れている。

ゴクッ。

ひんやりとクーラーの効いているはずのリビング。

それなのに、喉はからからになり、僕は唾を飲み込んだ。

「あっ。喉かわいた?」

可愛く小首をかしげながら、アスカは僕に尋ねると、飲みかけの自分のグラスの方を差し出してくる。

「あ、ありがとう」

いや、色んな意味で。

少しかすれた声で、僕は何とかそう言った。

ゴクッゴクッゴク。

勢いよく、僕は麦茶を飲み干していく。

アスカは嬉しそうにそれを見ていると、今度は僕の正面に回り、前髪をそろえだした。

「うーん。ちょっとずれてるのよねー」

 

 

あすかのかおとぼくのかおのきょりは、ごせんちくらい。

 

 


ちゅ。

 

 


「ちょちょちょっと、いきなり何すんのよ!バカシンジ」

アスカはズササササっと言う効果音が出そうな程の勢いで、後ずさる。

「ご、、ごごごめん」

可愛くて、ピンク色で、そんで少しだけ湿った、美味しそうな唇が目の前にあったから

僕は思わずキスをしてしまった。

「バカ!なんで謝るのよ!」

「ご、、ごめ…・・え?」

アスカは口元に手をやったまま、真っ赤になってそう言った。



















チョキ、チョキ、チョキ。

よし。良い感じ。

「はーい。出来ましたー」

うんうん。我ながら良い出来だわ。

手鏡をシンジに渡す。

「どう?」

「うん。変じゃ、無いと思う」

「失礼ね!変じゃないってどういう意味よ」

ホント失礼しちゃうわ。こーんなかわいい子に髪の毛を切って貰ってるのにさ。

しかも間接キスと、ホントのキスのおまけ付きよ?

シンジにしか許してないんだから、ばーか。

「ありがとう。アスカ」

アタシの気持ちを察してか、その後きちんとお礼を言ってくれた。

アタシが強引にやり出したことだけど、お礼を言われたらやっぱり嬉しい。

「シンジは外で身体についた髪の毛と頭に残った毛、はらってきて」

「んー」

さ!後は髪の毛を片づけてお終い。



















うー暑い。

アスカの家の庭に出た僕は、あまりの暑さにだれてしまう。

だらだらと手を動かして、身体についた髪の毛とかを落としていく。

こんなに暑いんだから、頭から水をかぶった方が簡単にすむんじゃないかと思う。

「シーンジ!」

良い物見つけた!っと言いながら、アスカが顔を出した。

持ってきたのは子供用簡易プール。

僕らが小さかった頃に使っていた物だ。

「これ、膨らませといて」

一緒にあそぼ?そう言うアスカに僕はドキドキ。

ちいさな子供用のプール。

一緒に入ったら…。ゴクッ。

こんな蒸し暑いなかでも、空気を入れる手には、自然と力が入った。











部屋に散らばったシンジの髪の毛を片づけようと、ホウキを探していると

懐かしい物を発見。

ちいちゃなシンジと遊んだプール。

よく見ると、他にも遊んだ道具がいくつかあるのが見える。

きちんと埃がかからないようにカバーのしてあったプールを引っ張り出す。

片づけをしている間に、シンジに空気を入れておいてもらお!

あとはホウキでちゃちゃっと、お片づけ。

片づけが終わって、庭にでてみると、プールには殆ど空気が入っていた。

アタシはお庭にある蛇口からホースを引っ張ってくる。

ホースからは、勢いよく水が飛び出してきた。

じゃー。

暑い日差しをいっぱいに受けながら、水は綺麗な弧を描いてプールに吸い込まれていく。

キラキラと輝く水しぶき。

シンジは額いっぱいにかいた汗を拭いながら、嬉しそうにそれを見ていた。

ちょうど半分くらい入った時だろうか、アタシの中に目覚めた悪戯心。

嬉しそうに水がたまるのを見ていたシンジにホースの先を向ける。

ホースの先をちょっとつまんで、水の勢いをよくして、出てくる水はシンジに一直線。

「わー!?」

着ていたTシャツは、あっという間にびっちょびちょ。

えいえいえーい♪

「やめてよアスカー!」

シンジは庭中を逃げ回る。でも逃がさない!

すごく楽しい!

突然キスなんかした仕返し!

全身がずぶぬれになっていくシンジ。

やばいわ。

何がって、シンジの目がやばいの。

もうずぶ濡れだから怖い物なし。アスカにも悪戯してやる!そんな目。

このままじゃ危ないわ!

さらに遠慮なくシンジに水をかけていく。

それでもお構いなしに近づいてくると、プールに両手を入れて

水をすくい上げるようにして、アタシに水をかけてきた。

お庭をくるくる逃げる。でも段々逃げ切れなくて、最後にはアタシもびしょびしょ。

お互いびしょびしょに濡れてるから、もうお構いなし!

二人で水の掛け合い。

でも、ホースの方が自由度は高いわ。

そしたら今度はシンジ、アタシが持ってるホースを奪いに来たの。

一つのホースを巡ってアタシ達はさらにびしょ濡れになっていく。

えい!

至近距離からシンジの顔めがけて、水をかける。

そしたら、シンジもアタシの顔にかけてくる。

思わずアタシはホースを放してしまった。

シンジからの攻撃に目をつぶって身構えてたんだけど、一向にこない。

うっすらと目を開けると、シンジは真っ赤になって俯いていた。

「なに?どうしたのシンジ?」

調子に乗りすぎて、怒らせちゃった?

そんなことないよね?

急に不安がこみ上げてくる。

「ね?怒っちゃった?」

少しずつシンジに近づいていく。

そうすると、シンジも一緒のぶんだけ後ろに下がってしまう。

どうしよう。

アタシは殆どパニック。シンジが本気で怒ること、あんまりない。

だから本当に怒られたりしたら、アタシどうしたらいいかわからない。

ドンッ。

少しずつ下がっていったシンジは、いよいよプールのふちまできてしまった。

これ以上は下がれない。

アタシは勇気を出して、シンジに近づく。

「ね。シンジどうしたの?」

もう殆どシンジとの距離はない。

それなのにシンジはアタシの方をちっとも見てくれない。

ダメだよ。シンジは、いつでもアタシのことを見ててくれなきゃダメなの。

アタシのことだけを見ててくれなきゃダメなの。

シンジとの距離をゼロにするような、そんな最後の一歩を踏み出そうとした時。

「ふ、、、ふく!!」

シンジは真っ赤になったまま、アタシの胸のアタリを指さして、そう叫んだ。

シンジの指の先を追って、アタシは自分の胸元を見る。

そこには。

Tシャツがずぶ濡れになって透けてしまっていて。

薄い桜色の下着が、はっきりと見えていた。












バッ!











下着が見えていることに気がついたアスカは、真っ赤になりながら両手を交差させるようにして

胸元を隠した。

俯いていたアスカは、下からのぞき込むように僕を見て、下唇をちょっとかんで

恥ずかしそうに頬を染めながら 「えっち」 とちいさな声で囁いた。

その姿があまりにも可愛くて、僕はショート寸前。

慌てて、そっぽを向く。

「き、、、きがえてきなよ」

何とかそれだけ言うと、僕はぎゅっと目を閉じた。

ぴちゃ。

濡れた芝生を踏む音が聞こえる。

そう思った瞬間。

ドンッ。

僕はアスカに突き飛ばされて、ドボンッとプールの中にしりもちをついてしまった。


みーん。

    みーん。


蝉が鳴いている。

蒸発していく水のせいで、むわっとするようなむせかえる空気。

おしりには冷たい水。

僕の目の前には、胸元を隠しながら恥ずかしそうに、でも楽しそうに微笑んでいるアスカが居る。

アスカは笑いながら、片手を僕に差し出してくる。

僕は、その手をしっかりと握ると。

思いっきり引っ張った。



ざっぶーん。




夏の日差しの中を、水しぶきがはねる。

僕もアスカも、倒れ込むように小さな小さなプールに落ちた。

僕らは、どちらともなく笑い出した。

そして、そっとアスカを抱き寄せる。

濡れた唇。

少し冷えた。それでも燃えるように熱い唇に、僕は今日2度目のキスをした。



























どうも、ふじさんです。
ジュン様のサイトには2作品目。私自身では8作品目の作品となります。
私の目標としては、作品を読んで頂いて、シンジとアスカが楽しそうに
戯れている映像が想像して頂けるようになることです。
このあとシンジとアスカは、帰ってきたママさんに
こっぴどく怒られるのです。でも幸せだから良いんです。
季節感は無視です。前回は冬の話だったので、許してください。
最後まで読んで頂いた方。本当にありがとうございました。



 

 作者のふじさん様に感想メールをどうぞ  メールはこちら

 

<アスカ>ふじさん様からまたまた投稿を頂戴したわよっ!
<某管理人>うわぁ、おおきに、ありがとうございます!
<アスカ>前回のおねだりに続いてなんだからね。
<某管理人>はい、ありがたいことで。ホンマにすんません!
<アスカ>でもまぁ、シンジも幸せモノよね!
<某管理人>えっと、散髪してもらえたからでっか?
<アスカ>ふふふぅ〜ん、いいでしょ。
<某管理人>あ、せやけど、最初のときは…。
<アスカ>(ギロッ)
<某管理人>そ、そりゃあ…誰でも最初はそ、そうですわな。は、はは…。

 
 
さぁて、ふじさん様の当サイトへの2作目。
 散髪に続いての水遊び。
 ほら、目に浮かぶでしょう?

 私とシンジが楽しそうにしている光景が。

 これからもずっとずぅ〜っと二人は幸せなのよ。
 ホントに素晴らしい作品をありがとうございました、ふじさん様。

 

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