自選人形佐七捕物帳 二

神隠しにあった女

 角川文庫・初版 昭和52年5月30日 解説:武蔵野次郎

神隠しにあった女
好色いもり酒
百物語の夜
彫物師の娘
ほおずき大尽
春宵とんとんとん
緋鹿の子娘
三河万歳
本文40P
本文38P
本文41P
本文52P
本文67P
本文47P
本文38P
本文35P

 人形佐七捕物帳の自選短編集の第2集。
 小松屋の手代の宗七は、ある夜浜町河岸に浮かぶお千代船で舟まんじゅうと呼ばれる売女を抱いた。ところがその女の顔をよく見ると、神隠しにあった主人筋の宝屋の妹娘・お福だった。驚く宗七に、慌てて舟は逃げ去ってしまった。
 上記の表題作をはじめとした、作者自身の選んだ8作を収録しています。

 

 この表紙絵は表題作の『神隠しにあった女』ではなく『彫物師の娘』を題材にしています。確かに表題作では舟まんじゅうを描かないといけないから、あまり絵にならないような気がします。それにひきかえ、こちらの作品ならば、背中に彫られた八犬伝の犬塚信乃が話の中核になりますから、素晴らしい表紙絵になりました。といっても、それは今の話。発売当時は「帯が付いていて良かった」と思ってましたから。当時中学3年生。

 

 

 

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