(その壱)


(その弐)

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(参考)

 

鬼火 / 蔵の中

 角川文庫・初版 昭和50年8月10日 解説:中島河太郎

鬼火      
蔵の中
かいやぐら物語
貝殻館綺譚
蠟人
面影双子
本文104P
本文38P
本文19P
本文30P
本文47P
本文23P

 戦前の名中短編集。
 信州諏訪湖のほとりにある従兄弟が生まれ育った。その二人の画家は幼少のときより憎み合っていたが、上京してアトリエを構えた。そして運命の歯車は、脱線事故で一人が顔と身体に重傷を負った時から大きく狂いだしていったのである。
 横溝正史の戦前の代表作を表題作として、名作を1冊にまとめたのだが、昭和56年に収録作の『蔵の中』が高林陽一監督で映画化されたため、『鬼火』と『蔵の中』を同列扱いの表紙に変更したのである。逆にそのようになっても、改題という扱いではなく『鬼火』が表題に残されたところからも、『鬼火』の価値が高いことが計り知れよう。

 

 表紙は3バージョン有ります。

(その壱)

 「真珠郎」と並ぶ、戦前横溝のマイベストが「鬼火」です。脚色次第では「仮面劇場」よりも「横溝正史シリーズ」ぽい作品に仕上がったと思うのですが、いかがでしょうか?同時収録作品の「蔵の中」が映画化されたために、この名作表紙はその後は古本屋以外では見られないことになってしまいました。(因みに「本陣/黒猫」の表紙逆転については「本陣」の知名度のため後日再逆転となりました)

 

(その弐)

 映画化のための「蔵の中」重視型の表紙です。この表紙、私大好き(ベスト1!)です。ところが、映画用のポスターイラストに西井正気氏が起用されたために、文庫の表紙もそのバージョンに変更となりました。結果的に全ての表紙の中で最も短命に終わった表紙ではないでしょうか。因みに個人的なことですが、父親が大好きな表紙にもかかわらず、息子はこの表紙を見るたびに身を震わせます。人形が駄目なんです。

 

(参考)

 映画用の表紙です。いくら映画と連動しているとはいえ、杉本画伯を外したのは全く頷けません。しかもあんな名作表紙を!それに例のニューハーフの方(松原留美子)は杉本画伯バージョンの方が似ている!

 

 

 

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