姿なき怪人

 角川文庫・初版 昭和59年10月25日 編集構成:山村正夫

姿なき怪人
あかずの間
本文226P
本文15P

 横溝正史の長短編ジュブナイル。
 アメリカから帰国したシャンソン歌手の早苗が殺害された。犯人と目される男は、これから姿なき怪人となって、人殺しでもなんでもすると宣言して姿を消した。“探偵小僧”御子柴進少年と三津木俊助記者はこの姿なき怪人を追う。
 上記の表題作と短編との2作を収録しています。また巻末には、解説の代わりに、「座談会・横溝正史の思い出を語る」と題して横溝夫人とご長男がいろいろと面白い話を聞かせてくれます。司会役は山村正夫氏で、ここにはその1回目が収録されています。

 

 サングラスに写る人形と、人形の首。サングラスの向こうが空間になっているのは、姿なき怪人が見ているのでしょう。ここからネタバレです。(OKの人は反転してね)どことなく嬉しげに見えるこの博士。その上、人形と首というのは、法医学を暗示しています。となれば…姿なき怪人は…。

 

 

 

 

 

 

 

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