改正項目 | 改正の概要 | |
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土 地 の 評 価 |
評価の 単位 |
・市街地農地(生産緑地を除く)・市街地山林・市街地原野又は宅地と状況が類似 する雑種地のいずれか2以上の地目の土地が隣接しており、その形状・地積の 大小・位置等からみてこれらを一団として評価することが合理的と認められる場 合には、その一団の土地ごとに評価する。 ・平成11年1月1日以後の相続等に適用 |
不整形地 の評価 |
・「不整形地補正率表」に基づく補正率(最大40%減額)により評価する。 ・平成11年1月1日以後の相続等に適用 |
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無道路地 の評価 |
・不整形地としての価額から建築基準法等の接道義務により最低限必要とされる 道路に相当する金額を控除(最大40%減額)して評価する。 接道義務を満たしていない宅地 = 建物を建てられない宅地も無道路地に準 じて評価する。 ・平成11年1月1日以後の相続等に適用 |
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がけ地等 の評価 |
・がけ地等を有する宅地の評価における「がけ地補正率表」の補正率の一部を 改正。 ・平成11年1月1日以後の相続等に適用 |
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容積率の 異なる 2以上の 地域に わたる 宅地の 評価 |
・容積率が異なる2以上の地域にまたがっている土地の評価にあたっては、容積 率の違いが価額に及ぼす影響を評価額にも反映させるため、影響度0.7をもと に算出した額を正面路線価によって求めた評価額から控除することとされてい ます。 しかし、その土地の所在する地域によって容積率の違いが価額に及ぼす影響 度は違っていることから、今回の改正では新たに地域別にこの影響度が定めら れました。 ・高度商業地域、繁華街地域では容積率の違いが価額に及ぼす影響が大きい ことから現行より高い0.8とされ、普通商業・併用住宅地区は0.5、普通住宅地区 は0.1とされました。 ・尚、この措置の新設に伴い、平成4年8月27日付けの個別通達「1画地の宅地 が容積率の異なる2以上の地域にわたる場合の評価について」は廃止されます。 ・平成11年9月1日以後の相続等に適用 |
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私道の 評価割合 |
・私道の評価割合を現行の60%から30%に改正 ・平成11年1月1日以後の相続等に適用 |
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貸家建付 地の評価 |
・賃貸マンションが建てられている敷地などの貸家建付地の評価にあたっては、 自家用として使っている部分の土地の価額から入室状況に応じた一定の額が 減額されます。 入居者がいない部分については減額はないわけですが、今回の改正ではすで に継続的に賃貸されていた物件で、相続開始時に入居者がいない等の空室が 一時的である場合には、入居者がいるものとして評価するように改正されました。 ・平成11年1月1日以後の相続等に適用 |
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種々の財産 の評価に適用 する年利率 |
・定期借地権、信託受益権、営業権、特許権、著作権、清算中の株式、ゴルフ 会員権、無利息債権、鉱業権、観覧用の鉱泉地などの財産の評価にあたって は、複利現価率や複利年金現価率を用いますが、これらにかかる年利率が、 昨今の金利動向を踏まえ、現行の8.0%(又は6.0%)から基準年利率(4.5%) に引き下げられました。 ・平成11年9月1日以後の相続等に適用 |
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取引相場 のない 株式の評価 |
・取引相場のない中小企業の株式を評価する方法の一つに「純資産価額方式」 がありますが、この純資産価額方式で用いる清算税率(評価差額に対する法人 税額等相当額を計算する際の割合)が、法人税率等の引き下げを受けて、現行 の47%から42%に引き下げられました。 ・平成11年4月1日以後の相続等に適用 ・又、法人税額等相当額を控除しない「現物出資受入れ差額」の対象について、 資産の範囲を全ての資産とし、その行為の態様に合併も追加されました。 ・平成11年9月1日以後の相続等に適用 |
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抵当証券の 評価 |
・抵当証券の評価についての取扱いが新設されました。 抵当証券の評価額は、 元本の額(抵当証券業者が課税時期において買い戻す価額を別に定めている 場合はその金額)+既経過利息の額−既経過利息の額に源泉徴収されるべき 所得税の額に相当する金額−解約手数料 の式で計算された額とします。 但し、抵当証券業者による買戻しが履行されないと見込まれるものは、財産評価 基本通達204(貸付金債権の評価)、205(貸付金債権等の元本価額の範囲) の定めに準じて評価することになります。 ・平成11年1月1日以後の相続等に適用 |