100001HITしていただいたみどりさまのリクエストです。
お題は…。
「本編第22話準拠、または分岐」「始まりはアラエル撃退後から」「シンジ一人称」というお題を頂きました。
正直言って、このリクはきつい!さすがにお知り合い。私の弱点を熟知しておられる。
でもでも、天邪鬼ですから、私。例によって方向性を捻じ曲げてしまいました。
ということで、天邪鬼の権化・ジュンが贈ります、100001HIT記念SSは…。第五幕となります。おいおいまた長くなってるよ。
上半身を隠そうともせずに僕に裸身を見せ付けたアスカは洗面所に引っ込んだ。
「はぁ…。まったくあの子ときたら。わかった?今のもあなたの目を惹きたいからわざとしたの」
嬉しいような…アスカの心が哀しいような、複雑な気持ちだ。
「こんなことを続けていたら、またいつかぽきっと心が折れてしまうわ」
「でも、僕がアスカの心をその…補完すればいいんじゃ?」
「補完されるだけじゃダメよ。自分でも何とかしないと。アスカの場合は…」
「シンクロ率、ですか。問題は」
「そう。彼女のこれまで生きてきた証みたいなものね。シンクロ率が」
はっとして居住まいを正した。
リツコさんに訊きたいことがある。
そう、エヴァのこと。シンクロ率のことだ。
The Longest Day
〜 存在 〜 100001HITリクSS 2003.12.10 ジュン |
「リツコさん、教えてください」
「何かしら?」
「エヴァのこと。僕の母さんのこと。シンクロ率のことです」
リツコさんは静かに笑った。
その笑顔が僕から今の質問を受けることを予期していたためのように思えた。
「この返事は、アスカが出てきてからでいいかしら」
「はい、もちろん」
「それにもう一人、私の話を聴いてもらいたい人がいるんだけど。その人を呼んでもいい?」
その人は誰かって直感できた。
「ミサトさん…ですか?」
「ええ、そう。素直に来ないかもしれないけど」
リツコさんは細い腕を受話器に伸ばした。
来るかな、ミサトさん。
「リツコぉ、ドライヤー借りるわよ!」
アスカの声。
洗面所からこっちを見ないで怒鳴っている。
その声はあの楽しかった頃の記憶を呼び覚ましてくれる。
そうだ…母さんの墓参りに行ったあたりから、何かが狂いだした。
そんな気がする。
「いったい何?リツコ」
ミサトさんの目はまだ怖い。
温かさの欠片も感じられない目。
アスカと僕と3人で楽しく暮らしていたときには絶対に見せたことのない目。
「座りなさいよ、ミサト」
「いい。立ってるわ」
「そう?じゃ、勝手になさい」
「そうする」
アスカと顔を見合す。
アスカが見せかけだけとはいえこんなに元気になったのに、ミサトさんは温かい言葉一つかけてくれない。
やっぱり加持さんがいなくなった所為なんだろう。
「はい、コーヒー」
すっと二人の手がカップに伸びる。
「あら、シンジ君は?」
「砂糖とミルク、あげてください。馬鹿シンジはまだまだお子様なの」
「酷いなぁ…」
「だってホントのことじゃん!」
「仕方ないだろ。苦くて飲めないんだから…」
ああ、何だかみっともないよ。
「あ〜あ、そんな情けない顔しちゃってさ。はい、お砂糖は二つだよね」
アスカが砂糖をカップに入れてくれる。
その動きを僕もそうだったけど、ミサトさんもリツコさんも唖然とした表情を少し浮かべていた。
そりゃあそうだろう、
あのアスカが人のために動いているんだから。
でも、僕の場合は二人とはちょっと違っていたんだ。
それはアスカが僕の砂糖の量をちゃんと知っていたってこと。
それがものすごく嬉しかった。
冷蔵庫からミルクを出し、僕好みになるように注ぐ。
それは何ヶ月も一緒にいたのだから知っていてもおかしくはないだろう。
だけど、アスカがそれを見ていて、それを覚えていて、今それをしてくれている。
これが幸せってやつなのかな?
ふとそう思った。
使徒やエヴァやネルフなんて、どうでもいい。アスカと二人手を取り合ってここから逃げ出してしまおうか?
……。
ダメだ。
そうはいかない。
僕たちが戦わなければいけないとかそういうのじゃない。
自分はいい。このままここから逃げ出してしまっても。エヴァにかかわったのはこの数ヶ月だけのことだ。
でも、アスカは違う。このまま逃げてしまうと、これまでのアスカを否定することになる。
それじゃダメなんだ。
僕が逃げちゃ絶対にダメなんだ。
「シンジ君。コアのことで何か聞きたいわけね」
「はい。あの…」
言ってしまおう。ずっと疑問に思っていたことを。
「初号機のコアには僕の母さんがいるんじゃないですか?」
「はぁ?シンジったら何言ってんのよ」
笑い飛ばそうとしたアスカだったけど、僕とリツコさんの表情を見て黙ってしまった。
冗談で言っているのではないことがありありと見えるから。
ミサトさんの視線が痛い。
この人は黙っているととんでもない迫力がある。
リツコさんは無表情だ。
その冷ややかな目に向かって話す。
「あの時…。僕がL.C.L.に溶けてしまった時、その中で感じたんです。母さんの存在を」
「夢…じゃないのかしら?」
リツコさんはあっさり切り返す。
「そうかもしれません。でも、確かに母さんはあそこにいる。それからはそう思うように」
「思い込みね」
「……」
「シンジ、それ本当?」
「うん」
頷く僕にアスカは白い目を向けた。
「アンタ、そんなこと一言も言ってくれなかったじゃない」
「ごめん。そんな夢みたいなこと言っても、アスカには関係ないって…」
「何言ってんのよ!」
アスカは立ち上がった。
その勢いでカップのコーヒーが揺らぐ。
「エヴァに関することなら、私にも関係あるじゃない!」
「うん、今は僕もそう思う。でもあの時の僕は…自分勝手で自分のことだけを…」
「はぁっ…!」
大きな溜息を吐いて、アスカが着席する。
再びカップが揺れ、少しテーブルに零れた。
白いテーブルに茶色の液体。
「本当にごめん。恥ずかしいよ。僕はアスカのことを考えてなかった。
もしこのことが正しいなら、アスカのシンクロ率だって…」
がたんっ!
アスカがまた立ち上がった。
椅子がフロアに横倒しに転がる。
今度は言葉も出ない。
頬が引き攣ったような表情で、じっと僕の顔を見つめている。
僕もその瞳を見つめ返した。
大丈夫。大丈夫だとありったけの想いを込めて。
やっぱり、シンクロ率が大きなキーワードだったんだ。
「アスカ、座りなさい」
リツコさんの声にもまったく反応しない。
ゆっくりと立ち上がって、アスカの方に向かう。
まず椅子をきちんと置く。
そしてアスカの背中に回り、その肩を両手で包んだ。
そして、人形のように硬くなっているその身体をじわじわと椅子へと沈めていく。
ようやくその身体が椅子に納まったのを確認して、リツコさんとミサトさんの様子を見る。
ミサトさんは少し表情が変わっていた。
母さんがコアになっているということに驚いたようだ。
だけど、リツコさんは表情を変えない。
わかりきったことだからか、日頃から表情に出さないようにしている所為だからかはわからない。
多分その両方じゃないかと思う。
そのリツコさんに言葉を続けた。
もちろん、アスカの肩に手を置いたまま。
「リツコさん、教えてください。母さんなんですよね、あそこにいるのは」
「……」
「リツコ、黙ってないで何か言いなさいよ」
ミサトさんが黙り込んでいるリツコさんに鋭い口調で詰め寄る。
リツコさんはカップに口をつけた。
「あら、いやだ。冷めちゃったわね」
「リツコっ!」
「違うのなら否定してるわ。言えないから黙ってるんじゃないの?」
やっぱりそうだったのか。
「だから、僕のシンクロ率が高かったんですね」
びくんと肩を震わせるアスカ。
その心の動きが手を通して伝わってくる。
「いいえ、高くなっていったが正しいわ」
「エヴァへの警戒感が薄れ、心を開いていったから?」
もう、リツコさんは頷きもしなかった。
だけど、肯定していることは雰囲気でわかる。
「シンジ君は最初から高いシンクロ率を示した。何の訓練も予備知識も持っていなかったのに」
ミサトさんがリツコさんに替わるように話す。
話をしてくれない以上、こっちで憶測するしかない。
となれば僕よりもミサトさんの方がうってつけだ。
僕じゃ効果的に話すことができないからね。
それに、なんだかミサトさんの様子が熱っぽい感じになってる。
きっとエヴァの秘密に迫っているからじゃないかと思う。
ただ、シンジ君とよそよそしく呼ばれているのが少し悲しい。
「それはエヴァの方からシンジ君を迎え入れたってことよね」
「……」
「逆に初号機はシンジ君じゃないとダメだった。そういうことじゃないの?」
リツコさんは冷めたコーヒーを口に含む。
そして、その視線をアスカに向ける。
その目の動きを追ったミサトさんが短く息を吸った。
「じゃ、弐号機には惣流・キョウコ博士が?」
「うそ!うそよっ!」
「アスカっ!」
アスカが暴れだした。
必死にその肩を押さえつける僕。
でも、手だけじゃダメだ。
床に膝をついて、両手でアスカを背後から抱きしめる。
「は、はなしなさいよ!ママがいるだなんて、うそっぱちよ!」
凄い力だ。
あんなに弱っていたのに。
椅子を転がして、僕の身体ごと立ち上がる。
「アスカ、落ち着いて!」
「じゃどうしてわたしにはなにもしてくれないのよぉ!わたしはあんなにがんばってきたのにぃ」
「アスカ、アスカっ!」
腕に力を込める。
「あなたはお母さんを拒否していたでしょう?あれから」
「そんなことない。そんなことないよぉ」
リツコさんの言葉に、アスカは暴れるのをやめた。
ただ、さっきからアスカの様子がおかしい。
言葉の抑揚はついているのに、その調子が変なんだ。
まるで子供のようだ。
「その気持ちがコアにいるお母さんの心を閉ざしているの」
「リツコ。認めたわね」
「あら」
リツコさんは微笑んだ。
その笑顔は勢いで言ってしまったということにしてるわよ、と言外に匂わしている。
「そこまで言っちゃったらもう全部話したら?」
「待ってください、ミサトさん。その前にアスカを」
さっきからアスカが俯いてブツブツと呟いている。
何を喋っているのかさっぱりわからない。
日本語や英語じゃない。ドイツ語だ、多分。
リツコさんがその言葉を訳してくれたけど、子供が駄々をこねているような内容だった。
お母さんに向かって…!
どうして私のことを見てくれないのかとずっと訴えている。
腕の中のアスカに僕が見えた。
父さんに褒めてもらいたい僕が。
それがかなわないから、他の誰かに褒めてもらいたい僕が。
他の誰かに認めてもらいたい僕が。
アスカと僕は同じだったんだ。
ただアスカにはお母さんがこの世にいなかった。
だから、周りの人をその代わりにしたんだ。
お母さんの代わりに褒めて欲しい。認めて欲しい。
アスカ…。
今こそ、僕には君の気持ちがわかる。
もっと早く気付くべきだった…!
思わず、腕に力が入った。
アスカが身じろぎする。
僕のことをぼんやりと目で追う。
そして、何か呟く。
「何、アスカ?」
アスカは喋り終えると顔を赤らめてまた俯いた。
わからない。
リツコさんを見ると、あのリツコさんが少し動揺している。
「あの、リツコさん。何か大変なことが…!」
「私が通訳しないといけないのかしら?」
「あんた以外にいないでしょう。ほら、さっさと訳しなさいよ」
「恥ずかしいわね」
はい?恥ずかしいって?
「一回しか言わないから。
あなたって私を見てくれているから好き。
ママと同じくらい好き。
あなたに抱かれていると落ち着く。
はぁ…、これでいいかしら」
わっ!リツコさんがほんのりと頬を赤らめている。
ミサトさんも黙り込んでしまった。
「あ、あの…」
「記憶が混濁してるわ。シンジ君、少しアスカにショックを与えてくれる?」
「ショックって、肩を揺さぶるとか?」
「そうね。キスでもしてくれる?」
……。
そうだった。
リツコさんにはモニター越しで見られていたんだった。
「ち、ちょっと!あんた、いったい何言い出すのよ!」
「あら?おかしかったかしら?」
「おかしいに決まってるでしょうが!この子達、まだ14歳なのよ!」
「あら?もう経験済みよ、この二人」
「どこでっ!」
「あの病室。初めてかどうかは知らないけど、2回も拝見させてもらったわ」
「に、2回もっ!シンちゃんっ!」
「は、はいっ!」
「恥ずかしくないのっ!カメラで監視されていることくらいわかってるでしょうに!」
ミサトさんは立ち上がって僕を睨みつけた。
怖いけど、でも嬉しいな。
僕のことをシンちゃんって呼んでくれた。
「何をへらへら笑ってるのよ。だいたい14歳は早すぎるって!」
はい?何か、違うような。
「あ、あの?ミサトさん?」
「で、今日が初めてだったの?」
「あ、あの…その…、ミサトさんが結婚式に出た日に一度だけ、コンフォート17で…」
「ええええっ!あそこでしちゃったのぉ!うそぉっ!」
「えっと、それはそうなんですけど、でも」
「やっぱ、この二人を一緒に住まわせたのがいけなかったのかしら?
まずいわよねぇ、これは。もし、赤ちゃんなんて…」
「ぶっ!」
「あはっ…」
僕とリツコさんが同時に吹き出した。
やっぱりミサトさんは豪快な勘違いをしていた。
そりゃあ、リツコさんの言い方が少しまずかったのかもしれないけどね。
二人が笑っているのを見て、ミサトさんも勘違いに気付いたようだ。
仏頂面で天井を見上げている。
腕の中にいるアスカがこんな状態だというのに、場は一気に和やかな感じになってしまった。
「ミサト。今のあなたの方が私は好きよ」
「はぁ…、でも復讐はあきらめていないわよ」
そう言うと、ミサトさんは空いている椅子にどっかりと腰掛けた。
復讐…?何のことだろう?使徒への復讐、なんだろうか?
リツコさんはそんなことは百も承知って感じだ。
「それはお好きなように。ただ、今はアスカの優先順位の方が高いわ。シンジ君、さっさとしなさい」
「で、でも…」
「そうよ、リツコ。どうしてキスなのよ」
「目覚めさすだけならいくらでも方法はあるわ。だけど、アスカの心を落ち着かせるためのこの場所なのよ。
彼女が愛している人間にキスしてもらって目覚めるのが一番いい方法だと思わない?」
「う〜ん、それはまぁ、そっかなぁ」
「それにお姫様はいつも王子さまの口付けで目覚めるものなのよ」
わっ、リツコさんって意外にロマンチスト?
「はいはい、お姉さんたちはあっち向いてますから。さ、リツコ」
二人とも僕たちに背中を向けた。
やるしかないか。
早くちゃんと話をしないと…。
そのアスカはさっきの騒動などそっちのけでぼんやりとしている。
きっと、小さい頃の記憶に…お母さんと楽しかった頃の記憶に包まれているのだろう。
現実に引き戻すのは可哀相だけど、仕方ないよね。
深呼吸……。
僕からキスするのって初めてだ…。
抱きしめていた腕を外して、アスカの肩を掴みこちらに向ける。
そして、その愛らしい唇に…。
ちゅっ。
反応なし。
じゃ、病室でアスカがしてくれたようなキスを…。
ぶちゅぅ…。
2秒3秒…5秒。
あ、アスカの唇が少し動いた。
10秒……15秒。
息が、苦しい…。
も、もう、限界だ…。
ぼすんっ!
突然突き飛ばされて、尻餅をつきそうになってしまった。
「アンタ馬鹿ぁ?何考えてんのよっ!苦しいじゃない!」
眦を吊り上げたアスカの顔。
よかった。戻ってきたよ。
パチパチパチ。
拍手の音の方を見ると、にこやかな顔でミサトさんは拍手をしていた。
リツコさんはというとけろりとした顔でタバコに火をつけている。
「あ、み、見ないって約束…」
「はしていなかったわよねぇ。確か。ねぇ、リツコ」
「そうね」
そうだった。あっちを向くって言っただけだった。
「でも、まだまだお子ちゃまのキスよねぇ。ね、大人のキスをお姉さんが教えてあげようか、シンちゃん」
「そんなの…」
いいですって言おうとしたら、その前にアスカが叫んだ。
「この色ボケ年増っ!私のシンジに手を出して御覧なさい!ただじゃすまさないからっ!」
そして、僕の前に立って、ミサトさんを睨みつける。
「色ボケ年増って、言ってくれるじゃないの。お尻の青いひよっ子の癖にぃ」
「ひよっ子ですってぇっ!じゃ、ミサトのファーストキスっていつよ!」
「に、20…」
「はん!勝ったわ」
「もういい加減にしたら?二人とも」
「リツコはいつなのよっ!」
「そうよ、あんたはいつしたのよっ!」
「シンジ君、何とかしてくれる?あら、泣いてるの?」
そう。
確かに僕の頬を涙が伝っていた。
嬉し涙ってヤツだ。
二人とも帰ってきた。
確実にじゃないと思うけど、少なくとも今のやりとりはちょっと前の3人の暮らしを彷彿とさせてくれた。
それが嬉しくて、凄く嬉しくて。
女々しいやつだと笑われようが、僕にはこの涙をとめることが出来ない。
「あああっ!ミサトのせいよぉ。シンジを泣かせるなぁっ!」
「ど、どうして私が泣かせたのよ。アスカがキスを嫌がって突き飛ばしたからじゃないのぉ」
「私は嫌がってないわよ!シンジ!こうなったら大人のキスってやつをするわよっ!」
「もういい加減にして。話が進まないじゃないの」
「だってぇ…」
「アスカ。あなたのお母さんの話でしょ。いいの?ここでやめて」
「あ、ダメですよ、リツコさん。ほら、アスカ、ちゃんと座って」
「シンジの隣がいい。あ、膝の上でも」
「アスカ」
「は〜い。わかってますよ〜だ」
アスカが空元気を出しているのはよくわかる。
自分のお母さんがあんなにそばにいた。
でも、自分を助けてはくれなかった。
シンクロ率だって落ちる一方だ。
コアにいるお母さんの、その存在の意味と意図を知りたい。
だけど、それが怖い。
でも、知らなければいけないと思う。
それが悲しい現実であっても。
アスカを愛したおかげで、何だか少しだけ大人になれたような気がした。
どうして少し前まで自分のことしか考えてなかったんだろう。
きっと、自分が一番好きだったから。
そして、今はアスカが一番好きだから。
そんな本当に単純なことなんだと思う。
並べた椅子に座り、テーブルに置かれたアスカの白い腕に自分の手を重ねる。
どんな事実であっても、ともに受け止めていく。
僕の役目はそれだ。
だから、より強い意志の力が必要なんだ。
そして二人は、リツコさんの次の言葉を待った。
<あとがき>
The Longest Day 第五幕です。また甘甘に戻ってしまいました。
ミサトさんがこんなに簡単に復活していいんでしょうか。
まあ、エヴァのコアの件で少し気持ちがほぐれていたということで。それに本来保護者なんですからね。
二人の一番長い日は、もう少しだけ続きます。
感想などいただければ、感激の至りです。作者=ジュンへのメールはこちらへ 掲示板も設置しました。掲示板はこちら |