(その壱)


(その弐)


(その参)

 

獄門島

 

 角川文庫・初版 昭和46年10月30日 本文348P 解説:中島河太郎

 金田一耕助の2番目の長編。
 復員してきた金田一が戦病死した戦友の依頼で、瀬戸内海の孤島・獄門島を訪れた。戦友は自分が死ぬことで妹たちが殺されてしまうと耕助に言い遺している。誰が、何故、三姉妹を殺そうというのか。
 横溝正史の代表作とされることが多いこの作品は、東映・千恵蔵版、東宝・石坂版の映画、さらにTVでも古谷一行(2度)、鶴太郎とよく映像化されている。殺人現場の様子や島の風景などビジュアルに適している所為だろう。

 

 表紙は3バージョン有ります。

(その壱)

 これも『悪魔の手毬唄』同様に、親には見せられない表紙です。では、外野席からの質問にお答えします。『手毬唄』『獄門島』がダメで『誘蛾燈』はいいのか!というご質問ですが、『誘蛾燈』はマニアしか買いません。『獄門島』などの入門作たるべく名作は門戸を広げねばならないという宿命を背負っているのです。ミステリーマニアも最初はただの少年少女なのです。では何故この初版では?答は簡単です。初版当時は一般人、それも少年少女が、横溝正史の文庫本を争って購入するとは予測が出来なかったことが原因です。マニア向けなら各文庫の乱歩本みたいな装丁になりますから。

 

(その弐)

 横溝正史の500万部フェアのチラシの表紙にもなっています。この当時は横溝正史といえば『犬神家』ではなく『獄門島』でした。三姉妹はわかるとして、この男性は誰?あの人かあの人のどちらかと思えますが、果たして…。

 

(その参)

 この表紙が変更になったのは、東宝映画版で犯人が女性に変更になったから。慌てて前のバージョン(その弐)を買いに走った友達がいました。                 ↑ネタバレ有り(OKの人は反転)

 

 

 

 

 

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