仮面劇場

 角川文庫・初版 昭和50年3月1日 解説:中島河太郎

  仮面劇場    本文237P
  猫と蠟人形  本文39P

  白蠟少年    本文35P

 中短編集。
 瀬戸内海を航行する観光船が拾い上げた漂う小船の美少年は、盲聾唖の三重苦だった。少年・虹之助に同情した富裕の未亡人・綾子は彼を引き取ったのだが、それが連続殺人の幕開けだった。
 上記の『仮面劇場』、三津木俊助が活躍する『猫と蠟人形』と『白蠟少年』の3作が収録されています。

 

 観光船の丸窓の外からこちらを見つめる美少年を描いたこの表紙絵も不気味です。なぜなら丸窓と思わせながら、実は鏡なのですから。いやもしかしたら、鏡でもなく、工芸品なのかもしれません。しかも最近まで、左右の目の違いもわかりませんでした。
 『横溝正史シリーズU』でこの作品が放送予定リストに含まれていたとき、本当にびっくりしました。同じ金田一耕助の登場しない作品でも、『真珠郎』は納得でしたが『仮面劇場』の方は正直?でした。実際の映像作品も予想通りでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

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