(その弐)
(その参)
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八つ墓村 角川文庫・初版 昭和46年4月30日 本文487P 解説:大坪直行 金田一耕助の第4長編。
表紙は3バージョン有ります。 (その壱) 初版のみの表紙で、河野通泰画伯が描かれています。不気味な顔がいっぱいという感じで横溝ワールドと言うよりも戦前探偵小説(特に夢野久作かな?)風のイメージでした。この初版本は異表紙と背が白色(通常は黒に緑文字)のため高額で市場に出回っています。他のHPで閲覧することができますので、ごらんになりたい方はそちらでどうぞ。
(その弐) 記念すべき杉本画伯の表紙絵第一号。犯人のみならず32人殺しの田治見要蔵や落武者たちの情念が炎に凝縮されているようなイメージがあります。私はそこからさらに<鬼火の淵>を連想したのですが、皆さんはどのように受けとられましたか?
(その参) (その弐)バージョンとは大きく変化しています。リアルなタッチで描かれたこの表紙絵が以降の角川・横溝本の基本となっていきます。あえてインパクトの強い要蔵を使わず、鎧武者を配置し、バックに大きく小竹(いや小梅か?どっちなんだ?)を描くことにより、金田一作品の中で最も時代を超えた怨念に包まれている『八つ墓村』を見事に表現しています。 |