(その壱)


(その弐)

ズームアップの部屋に
小道具の細部の
拡大画像があります
こちらからどうぞ

 

幽霊男

 角川文庫・初版 昭和49年5月30日 解説:中島河太郎 本文289P

 金田一耕助の第9長編。
 ヌードクラブに現れた男は『幽霊男』というペンネームを持っていた。彼と姿を消したモデルが惨殺死体で発見され、当局は幽霊男の正体を追う。しかし、殺人事件は続く…。
 金田一耕助は作品半ばになるまで出てきません。このあと、「吸血蛾』『悪魔の寵児』と続く東京猟奇都市モノの最初の作品となります。『悪魔が来りて笛を吹く』の完結直後の連載開始ですから、当時の横溝ファンの方はどのように思われたことでしょうか。

 

 表紙は2バージョン有ります。

(その壱)

 1970年代アート調表紙絵のラストを飾る名作表紙です。この表紙は金田一耕助の東京モノの作品イメージにピッタリです。<その弐>バージョンがこの作品のビジュアルイメージをそのままに表現しているからこそ、こちらのバージョンの良さがひきたつのかもしれません。

 

(その弐)

 この表紙はインパクトがとても強い。何せミイラ男ですから。別に描き過ぎというわけではなく、作品そのままなんですけれども……。どちらかといえば、戦前江戸川乱歩作品とかジュブナイル怪奇作品(内容はジュブナイルなんてとんでもない)というようなイメージです。ただし、ミイラ男に目を奪われすぎて、ここまで描いているのか?という小道具を見落としてはいけません。<ズームアップ>の部屋で拡大しています。左の画像の下から飛んでください。

 

 

 

 

表紙絵メニューへ            次の作品へ