日産セントラ(その4)
◆トラッドサニー(NISSAN_SENTRA)を買う!◆◆
86年型のFF初代サニーにするか、88年型のトラッドサニーにするかですが、新しい方がいいですし、まだ学生だった発売当時に見た四角いデザインも好きでしたので、四角いトラッドサニーに決めました。
ところで、二台のセントラ(サニー)はどちらも2ドアセダンでありました。日本ではFFになってからはサニーのセダンは4ドアしか販売されていません。
私は、これくらいの大きさの車であれば、4ドアよりも2ドアセダンの方が、軽快な印象があり、かっこいいのではないかと考えています。とりわけ、オクラホマ州ではナンバープレートは後にしか付けないので、より軽快な印象があります
余談ですがFR最終型の四角いカローラセダンは国内モデルにも2ドアセダンがあり、今見てもなかなかかっこいいと思います。サニーも、同じくFR最終型までは2ドアセダンが国内にもあったようですが、FFになってからは日本国内のセダンは4ドアのみです。
米国での愛車となるダークグレイメタのセントラ(トラッドサニー)2ドアセダンは、同じ日産ということもあってか、昔の510ブルーバード2ドアセダン(リヤが傾斜したクーペではく、セダン)と似ており、ベーシックな自動車で、好きなデザインであります。
実は、筆者は関西人なのですが、留学する前、神戸〜大阪間の大幹線道路である国道43号で女性の運転する同じダークグレイの2ドアセダンのトラッドサニーを目撃したことがありました。
日本ではセダンは4ドアだけのはずですし、左ハンドル、当時の外車に多かった濃いめのグリーン系のガラス…ということですぐ気づきました。その時は、逆輸入したのか、かっこいいなあ、と思っていましたが、数年後に自分が米国で同じクルマを手に入れるとは不思議です。
◆試運転◆
どういうやりとりをしたか忘れましたが、まずは試運転することになりました。オッサンが助手席に座り、私が運転しました。横でオッサンが右、とか左、とか指示するので、その通りに走ったように覚えています。たまに路地裏みたいなところもあり、映画とかTVの影響もありますので、このオッサン、本当に善人か?とかいろいろな思いがよぎります。
フロントガラスに大きく値段の「3500」と白い塗料で描いてありましたので、前が見にくかったのをよく覚えています。また、サスが抜けているのか、相当上下の揺れがありました。
しばらく運転してオッサンの家まで戻ってきましたが、が、サスの抜け以外に不具合もないようでしたので、これを買うことにきめました。
当日だったか翌日だったかに、20ドル札ばかりの現金で支払いました。クルマを渡されるとき、オッサンが水でフロントガラスを拭くと、白い塗料はあっというまにとれてきれいになりました。どんな塗料かわかりませんが、その後も、オクラホマではよくガラスに大きく値段を描いて「FOR SALE」などのプレートをダッシュボードに掲示したまま走っているクルマを見かけました。
この88年型の日産セントラ(NISSAN_SENTRA)のATは3速でした。日本で販売されている車種は1500ccでも4速ATだったはずですが、米国モデルはなぜか手を抜いているのか、それとも米国での小型車の使われ方と排気量との相性なのか、日本車でも3速というパターンが多いようでした。
買ったあとでボンネットを開けてしらべましたが、排気量は、1600ccだったようです。たぶん。エンジンはE16になるんでしょうか…。当時日産小型車の主流だったE15型の拡大版かと思います。ごく普通の丸くて黒い金属製のエアクリーナーが真ん中にありましたので、キャブ仕様だったようです。
日本車も含めて、米国車は「1.5」とか「2.0」とかのバッジを付けておらず、人々も数百ccの排気量の差はぜんぜん気にしていないような感じであります。その代わり、広告などでも「V6」とか「V8」とかを誇示するケースが多いようです。日本ならV6でも2.5とか3.0とか表示するのでしょうが。結局、この88年型セントラの排気量は正確にはわからずじまいでした。