日産セントラ(その7)
◆等速ジョイントのブーツ◆
下回りをのぞき込んで、これを発見したときはショックを受けました。FF車の宿命ではありますが、等速ジョイントのブーツが完全に裂けてしまい、中のグリースどろどろ状態がまる見えでした。
まだ茶色のグリースがたっぷりとまとわりついているので、金属製のジョイント自体がまだ露出していないのが幸いでした。激しく回転する部分ですので、ジョイントから飛び散ったグリースがホイールハウス内などに付着しているのが確認できました。
FF車の等速ジョイントのブーツを交換するには、ドライブシャフトを一旦、はずさないとできません。筆者は自分でやった経験はありませんが、大変さは想像できます。以前、日本の「オートメカニック」という雑誌に、ゴム製のブーツが分割型になっていて、シャフトをはずさなくても交換できる商品が掲載されていたのを思い出しました。
いくら米国でもFF車のフロントブーツの交換は大修理の部類に入るでしょうし、金額も相当なものだろう…ああ、新車にしとくんだったな、とだんだん憂鬱になってしまいました。
どこの店でこんな修理をやってくれるのかさえもわかりません。TVでくりかえしコマーシャルを流している「midas」チェーンで簡単にできる修理なのだろうか?もしそうなら値段はそんなに高くはないだろうし手軽なのに…などと考えながら、まずはイエローページで自動車修理店の広告を眺めてみました。
(…余談ですが、米国のイエローページは見ているだけでオモシロく、ともて勉強になります。保釈金の代行業者とか、弁護士の広告など、実におもしろいものでした。)
イエローページのmidasの広告に修理項目として「…CV joint」と出ていましたので、もしやこれは等速ジョイントのことかな?頻度として大手修理チェーン店で扱う「ジョイント」といったらFF車のブーツかも、と思い、同じMBAのコースに居る英語が完璧なインド人学生に尋ねるてみると、車には詳しくないのか、「わからん」という返事でありました。日本語が完璧な日本人でもクルマに詳しくなければ「等速ジョイントのブーツ」と訊かれても知りません、という人の方が多いはず。
そこで、自分でmidasに電話して「CV_joint」とは何ですか、と尋ねてみました。親切な店員さんの説明によるとると、「CV_joint」とはやはり、FF車の等速ジョイントを指しているようでした。
そこで、さっそくアパートからみて北西の方角の、郊外の幹線道路沿いにある「midas」にさっそくセントラを持ち込み、修理を依頼しました。
時間もお金も相当かかるだろう、と心配しましたが、マフラーの時と同じで、店の人はその場ですぐに修理に取りかかりました。しかも、車を預けるのではなく、待合室で待っている間にできました。金額も、忘れましたが、予想よりもずっと安かったのだけ覚えています。
待合室には子供用なのか、ブロックのおもちゃがおいてありました。待合室用の商品なのか、大きなブロックベースの中央に穴があり、そこにネットが取り付けられていて、ブロックはそこにしまうことができるようになっていました。私はそれで少し遊びました。
待っている間に完成したくらいですから、ゴムブーツは分割型でドライブシャフトを切り離さなくても良い補修部品を使用したのではないかと考えています。